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1on1ミーティングを活用してエンゲージメントを向上させる

部下にとって、今は組織へのエンゲージメントが保ちづらい時代と言えます。 そこで、あらためて「1on1ミーティング(上司と部下の1対1の対話)」を実施する企業が増えています。 1on1の効果や導入の落とし穴について考えます。


オンラインでの部下との対話で「何か問題とか困っていることとかある?」に対しては「大丈夫です!」と答えてくれていたのに。メールでも「大変ならいつでも相談してきて」に対しても「はい、ありがとうございます!」と返ってきていたのに。
ある日突然、体調不良を訴えて休みが続き、連絡が少なくなり、最終的に部下は退職することになった。
いったい何が原因だったのか、部下の不調になぜ気づけなかったのか…。

このようなケースは少なくないようです。
働き方の多様化などにより上下の直接コミュニケーションは減少し、また市場を含め環境変化の激しさから部下自身も自律性を求められ、部下にとって、今は組織へのエンゲージメントが保ちづらい時代と言えます。
そこで、あらためて「1on1ミーティング(上司と部下の1対1の対話)」を実施する企業が増えています。

1on1ミーティングは、上司が部下のために行う対話

多くの企業が実施している人事面談と、1on1ミーティングとの違いはその「目的」にあります。1on1ミーティングの目的は「部下の成長のため」です。

1on1ミーティングにより、以下のような効果が期待できます。

●コミュニケーションの機会が増え、お互いの特性や考え方が分かれば、誤解が生まれづらく、信頼関係が深まる。
●上司との関係性が良好かつ「上司に何でも相談できる、認められている」という気持ちが高まり、エンゲージメントが向上する。
●上司に「指示される」対話ではなく、「自分で話し、自分で気づく」対話により、自律性が育つ。

1on1ミーティング実践の落とし穴

しかし、「1on1ミーティングを導入したが、今はやっていない」という声を多くお聞きします。そこには、いくつか理由があります。

■経営層や現場の管理職が1on1の必要性を理解していない、または目的をはき違えたまま導入した
■今まで通り上司主体の「面談」「指導」を強化することとして実践し、効果が出づらい
■上司の対話スキルが変わらない
(部下に質問しているが誘導尋問的、傾聴しようとしているつもりだが表情や態度が伴っていない等)
■「部下も忙しいだろうから」「3回やったが効果は特にないから」「いつも同じような話になってしまうから」等の理由で、すぐにやめてしまう

1on1ミーティングを機能させるには、導入時の目的やその必要性を理解周知すること、そのための対話スキルを習得すること、そしてなにより、やり続けることが大事です。
※部下の本音が出始めるのは6回目くらいからと言われています。

1on1ミーティングの効果を出すためのマインド

また、管理職のマインドセットが1on1ミーティングの効果を高めます。(スキルを習得してもマインドが変わらなければ効果は出づらくなります)

*対話とは、部下の話を「聴く」ことである
*上司が話を「聴く」から、部下が話をしてくれるようになる
*1on1はやり続けて初めて効果が見える
*長い対話をたまにやるより、短くても数多く対話をすることが大切

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