リーダー

ビジネス演習室 初級管理者編 「仕事の棚卸し」でリーダーの仕事を謳歌しよう!

リーダーになったばかりの方の多くは、責任感が強くて行動力があるがゆえに、あらゆる仕事を自分で抱え込んでしまって体調不良に、という方も少なくありません。そうなってしまうと「リーダーという仕事は、上から業績のプレッシャーをかけられ、下からのわがままに突き上げられ、お客様や社内の他部門から振り回されるだけの辛い仕事」という固定観念に…


リーダー対象の研修やコンサルティングを担当している際に、皆さんから最も多く寄せられる悩みは、「リーダー業務として、本来やるべきことなのは『わかる』が『忙しいからできない』」ということです。
この悩みに、「何を甘ったれているんだ、時問は自分で工夫して創るものだろう!」と一喝したくなる方もいれば、「全くその通りだ。ただでさえリーダーの仕事は忙しい。わかってはいるけど、なかなかできないんだよ…」と共感する方もいるでしょう。
いずれにしても、このままではリーダーの仕事を謳歌できそうにありません。

問題は責任感と行動力の使い方

リーダーになったばかりの方の多くは、責任感が強くて行動力があるがゆえに、あらゆる仕事を自分で抱え込んでしまって体調不良に、という方も少なくありません。そんな状態が続くと「こうなったのは会社や上司のせい」とか、「自分が無能で意志が弱いせい」とか、「自分の部署には頼れるメンバーなどいないから」などとネガティブな思考に陥りがちです。
そうなってしまうと、「リーダーという仕事は、上から業績のプレッシャーをかけられ、下からのわがままに突き上げられ、お客様や社内の他部門から振り回されるだけの辛い仕事」という固定観念にとらわれてしまいます。問題の核心は、責任感と行動力の使い方なのです。



リーダーの「本来」の業務に「戦略的」に取り組む

「戦略的」という言葉はさまざまな意味で使われますが、ここでは「選択と集中」という意味で着目します。
この「選択と集中」に欠かせないのが「捨てる勇気と実行」です。何を捨てるのかというと、リーダーとしての「本来」の業務以外の仕事です。
リーダーとしての「本来」の業務とは何でしょうか。ジェックのマネジメント研修では、自部門の業績を上げ続けるための、①戦略(ビジョン・方針・目標)づくり、②能力(メンバーと自分の知識・スキル・考え方など)向上、③集団性格(お役立ちに向けて結束してチャレンジするのが当たり前の集団の価値観)の革新、という三つを挙げています。
言い換えると、戦略・能力・集団性格に関わらない業務は、遅かれ早かれ権限委譲するか止めるべき業務(雑務)だと言えるでしょう。そしてそれらを洗い出す作業を「仕事の棚卸し」と呼びます。

「仕事の棚卸し」のメリットは次の通りです。
1)業務効率化のターゲットが明確になる。
2)受け皿となるメンバーの育成につながる。
3)本来業務である戦略・能力・集団性格に取り組む時間の捻出ができる。
4)自分もワンランク上の仕事を目指す時間が創れる。

今回は、この「仕事の棚卸し」を演習して、そのメリットを享受していただければと思います。


*本原稿は株式会社ジェック「行動人」441号より転載、一部加筆しました。

*演習「仕事の棚卸し」実践法はこちら>>>

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