リーダー

好ましいリーダーシップ

あるセミナーで「好ましいリーダーシップ」というテーマで議論した。 電子機器メーカーの技術部に所属する人は「何が良いって、うちの上司は頼ってくれるんだよね」と嬉しそうに話すのである。 「頼ってくれるのと、手足のように使われるのは全然違う。手足のように使われるのは腹が立つけど、頼ってくれるのは心底うれしい」と。


先日、あるセミナーでのこと。

電子機器メーカーの技術部に所属する人が、好ましいリーダーシップというテーマで議論する中で、「何が良いって、うちの上司は頼ってくれるんだよね」と嬉しそうに話すのである。

「頼ってくれるのと、手足のように使われるのは全然違う。手足のように使われるのは腹が立つけど、頼ってくれるのは心底うれしい」と続けた。

 「使われているのか、頼ってくれているのかは、どこで判別できるの?」と聞いたところ、「雰囲気」だそうである。多分その通りなのだが、それでは皆の学びが小さいので、「もう少し」と投げかけたところ、ちょっと考えて、「言葉のチョイスと目線」という答えになった。

「前の上司は仕事をこっちに投げる時、目線をそらしがちに、悪いんだけどとか申し訳ないんだけど、という枕詞がつく。配慮してくれているのかもしれないけど、それは『本当は自分がやる仕事なのに悪いんだけど』という意味だよね。今の上司は、言葉遣いこそそんなに丁寧ではないけど、「これはお前しかできないだろう、俺にはできん」「お前の出番」と直球だし、目もそらさない。」と続けた。

 後日、かの「頼ってくれる上司」に会って、話を聞いたところ、「自分は役割として部長を任されているが、メンバーより偉いわけでも優れているわけでもない。情けないと思うときもあるけど、より高いパフォーマンスを発揮する人が仕事をするのがベスト」との答えであった。

株式会社ジェック 越膳 哲哉

 

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