営業担当者にとって、顧客との商談や折衝の場面において「雑談力」は欠かせません。また、自らの人間味を知ってもらう手段として、無意識のうちに「雑談力」は大きな役割を果たしています。
しかし、あるアンケートによると「自分には雑談力があるか?」という問いに対して、半数以上の人が、「あまりない」「全くない」という回答でした。新入社員に至っては、全体の2/3を占める割合の人が同じ回答でした。
「雑談力」を高めるために、営業担当者として戦略的に意図した顧客に対する「世間話」のやり方と考え方をご紹介します。
世間話のきっかけとして、以下のような事柄が挙げられます。
きっかけ①:「現在の状況」「天気」「季節」「暑い」「寒い」「時間」等、誰でも共通に認識できる現在の状況をきかっけに投げかけるのは、最も無難な世間話のスタート法です。
きっかけ②:「目に入った事実」
目に入った事実を取り上げ、それに関する質問を投げかけます。事実をきっかけに投げかければ「YES」の反応が取れ、スムーズに世間話のスタートが切れます。
きっかけ③:「聞いた事実」「部長にお聞きしたのですが、先月アメリカに行かれたそうですね」等、明らかに事実の話であれば、②と同じ効果があります。また、相手が以前話していたことを持ち出して「そういえば、以前おっしゃっていた〇〇ですが・・・」というのも、これに当たります。
「世間話」がきっかけだけで終わらないように、そこから話を続けるポイントがあります。
しかも、戦略的(目的的)に、です。そのポイントは何でしょうか?
ポイント①:自分が話すより、相手に話をしてもらうポイント②:「関連質問」を上達させるポイント③:傾聴の姿勢(複数あいづち、リアクション、繰り返し、アイコンタクト)で、盛り上げる
大切なのは、相手に興味を持つのが大前提です。
みなさんが、商談における世間話で、意識していることやこだわっていることはなんですか?
そもそも世間話とは<辞書(大辞林)>世間の出来事を話題とする雑談。よもやま話。
では、商談における世間話は何でしょうか?
用件(本題)を達成させる、潤滑油です。
つまり、用件を達成させ易くするために、戦略的に世間話を使いこなすことが必要といえます。
4. 「世間話」を上達させる2大考え方
①世間話は「自分から」「戦略的に」 ×世間話とは、単なる雑談である 〇世間話とは、商談そのものである
②鏡の法則を意識する ×相手の出方で、自分の出方を決める 〇自分の出方が、相手の出方を決める
以上、戦略的「世間話」でした。