毎年当社で2千人以上の新入社員教育を担当させていただいている。 担当する際は、その企業のトップや人事担当者が、次のようなことをどう考えているのか、念頭に置いている。 第一は、「人材」というものをどう考えているのか? 第二は、採用基準についてのモノサシは何か? 第三は、新人教育の中心テーマをどこに置いているのか? 「人材」については、時代や社会の変化により、求められる内容が変わってくることは当然のことだ。 採用基準のモノサシも、その時代に応じた企業戦略の変化に合わせて変わってくるものではある。 とはいえ、自社の理念や方針を基にするということに変わりはない。 各社とも、「自社の求める人物像」に沿って、採用活動を行っているはずだ。 ところが、新入社員研修を担当すると、明確な採用基準があるはずなのに、とにかく人数だけ集めたような企業や、その会社の求める人物像から明らかにずれた新人を採用している企業をまれに見かける。 おそらく、採用担当者も苦労して説明会で母数を集め、採用予定人数というノルマを達成すべく努力する中で、ちょっと無理をしてしまったのだろう。 あるいは、昔ながらの付き合いの中から仕方な
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