マネジメント

ときに立ち止まり、自分の信念の声に耳を傾けよう

自分自身を客観的に見てみること、それは、自分自身のスタンスや、自分が持っている信念に気づくことです。思い描くなりたい自分とイコールであれば迷いなく進んでいきましょう。そして、もしそうでなくても、自己否定をする必要は全くありません。


複数の企業様が参加された「次世代幹部のためのキャリア・デザインコース」の参加者同士の会話です。

「本気で『お客様のために』っていう仕事をし始めたのは幾つくらいの時ですか?」
「恥ずかしながら30代後半ですね」
「私もここ最近、2,3年前くらいからです」
「皆さんもそうなんですか⁈ 実は私もここ数年前からなんですよ」

恥ずかしさをこらえての皆さんの本音の会話から、過去の葛藤等を乗り越え、現在の『お客様のために』というお役立ちの意識が本物になったことが窺える場面でした。

 

■それは誰のため?

日頃、当たり前のように「他者のために役に立ちたい」と言いながら仕事をしている方々は多いものです。

ときに立ち止まって、自分自身を客観的に見てみませんか? 素直になって余分なものを取り払っていくと、自分自身の信念が見えてきます。

「それは誰のため?」と自分に聴いたときに、構えなく素直に「○○のため!」と答えられたなら、それが自分自身のスタンスです。

「○○のためだと思う。でも、言っているだけで実際はあまり○○のためって、できていないかも」など迷いがある場合の方も多いのではないでしょうか。それも自分自身のスタンスです。大切なことは自分自身のスタンスに気づくことです。

人は、「自分自身のために」と「他者のために」の葛藤があり、その中で日々判断や行動をしているのです。

 

■マイナスの自分はダメな存在か?

自分の信念の声を聴こうとするとき、気を付けたいことがあります。

「それは誰のため?」に対して、「自分自身のためだ」という自分が見えたとき、つい「自分はダメだ」「ぜんぜんできていない」と思い込んでしまう方がいらっしゃいます。

その方は次のような考え方の傾向にあります。  行動理論O

この考え方は、自己否定に陥るおそれがあります。

もし、「自分はそうだ」と思われた方ありましたら、以下の考え方にトライしてみてください。  行動理論P

たとえ、自分を見つめ直したときに、マイナスと思える部分があったとしても、それに気づき、小さな一歩でも変わっていこうと踏み出すことは、マイナスでもなんでもありません。

 

■まとめ

「他者のために」はfor youではなく、まわりまわって自分に返ってくるのでfor usです。自分のためにも、自分の信念の声に耳を傾け、自己否定することなく、「自分自身」と「他者」の葛藤のパワーバランスを地道に変え続けていきましょう。

 

弊社「行動人」463号より転載・一部加筆修正しました。

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