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ビジネスパーソンの悩み解決相談室 フレッシュマン編 素直にわからないことを聞きたい

配属され実際の業務の中では、一度聞いて分かったつもりだったけれどよく分かっていなかったことや、説明中に分からないことがあってもつい聞きそびれてしまうことはよくあります。忙しそうな上司や先輩になかなか質問しづらいという新人の皆さんにポイントをお教えします!


新入社員の皆様、いかがお過ごしでしょうか。
配属先が決まり、少しずつ仕事を覚えて、自分の役割を果たすために日々邁進されていることと思います。
そんな皆様に少しでもお役に立てるよう、フレッシュマンのさまざまなお悩みにお答えしたいと思います。

Q:素直にわからないことを聞きたいのですが…
入社して約半年がたちました。徐々に仕事を覚えてはいるのですが、まだまだわからないことだらけです。
最近は先輩や上司との会話の中に専門用語が含まれるケースが増えてきました。
同期は難なく専門用語を使えているようですが、実は私には理解できない時があります。
先輩や上司は私が理解していることを前提にして話をしてくるため、素直に質問することができません。ついついわかっているふりをしてしまうこともあります。
こんな時はどうすればよいでしょうか?

A:わからないことは素直に聞きましょう
わからないことは素直に質問しましょう。
先輩や上司は、新入社員がどこまで理解しているのかを、日々のやり取りから確認しています。
新人が「わかりました」「承知しました」と言えば、わかっていることを前提にして会話をします。また、「わかりません」と素直に伝えれば、わかりやすく仕事の説明をしてくれます。
もしその際に、わかったふりをして、その場を取り繕う対応をすれば、
①本当はわかっていないので、今後ますます聞きづらくなる
②上司や先輩はこちらが理解していると思っているため、わかっていることを前提に話してくる
③双方の認識のズレから、いらぬトラブルに発展する可能性がある
という3つのデメリットが生じる恐れがあります。

Q:どうやって質問すればいいですか?
質問した方がよいのはわかりましたが、上司や先輩はいつも忙しそうです。パソコンに向かってうなっていたり、お客様の対応に追われて一日中電話をしていたりすることもあります。
この状況で質問をするのは、どうも腰が引けてしまいます。

A:相手に配慮しましょう
上司や先輩が一番嫌うのは場当たり的な質問です。
具体的には、
①質問の内容がまとまっていない
②何度も同じことを聞く
③人任せで自分では調べようとしない
などの行動です。

想像してみてください。
5年がたち、私たちが担当する仕事内容は様変わりし、責任ある仕事も増え、担当のお客様を多く受け持っています。そんな忙しい日々を送っている私たちの所に、新入社員が何の準備もなしに、こちらの状況も一切配慮せず、自分勝手に質問をしてきたらどうでしょうか?一度ならまだしも、何回も何回も繰り返し質問してきたら…。

今、あなたが思った率直な感想と同じことを先輩や上司も感じているのではないでしょうか。
ともすると、私たちは「手っ取り早く済ませたい」、「楽をして解決したい」といった自己都合を優先させて、相手に働きかけてしまうことがあります。
当然、私たちは悪気があって行動しているわけではありません。しかし、自分の都合を優先してしまうことで、結果として質問しにくい環境を自分の手で作り上げている可能性があります。

そこで、ぜひとも考えていただきたいのが、「相手に配慮する」ことです。
相手の立場に立って考え、どういう質問の仕方をすれば相手は理解しやすいか、どうすれば相手の言葉をより理解できるのか、どうすれば短時間で疑問を解決できるか、という観点を持ちながら行動をすることが必要です。

*具体的行動のアドバイス*
<質問の準備>
まずは「何を聞くのか」をまとめましょう。
次に、その質問項目について自分なりに調べた見解をまとめましょう。
そして、調べてみてもわからなかった内容を質問します(ただし、ファックスの使い方がわからないからといって、丸一日かけて調べてから質問すると怒られます。状況に応じて判断してください)。
そうすれば、自分がどこまで理解しているのかも、しっかり整理できます。
<質問の仕方>
よく目にするのは、いきなりやってきて、「すみません、ここがわからないので教えてくれませんか?」と一方的に質問をしてくる新入社員です。
一時的ではありますが、相手に時間をさいてもらうのですから、まずは断りを入れます。
例えば、「失礼します。一点質問したいことがあるのですが、お時間を5分ほどいただいてもよろしいでしょうか?」と都合を聞きます。これに対して、「いいよ」と言われたら、質問内容を伝え、その後自分で調べた見解を述べてください。
そうすることで、どんな質問で、何をアドバイスすればいいのかが明確になるので、上司や先輩の立場からすると大変答えやすくなります。
また、あらかじめ調べて質問しているからこそ、相手の言っていることも理解しやすくなりますし、何より質問の時間を短縮できます。
「積極的に質問しよう」という自己実現の基本と、「ハイオアシス(※)をハッキリ言おう」という人間関係の基本を意識して、頑張っていきましょう!

※基本のあいさつの頭文字を取ったもの。
「はい。いいえ。おはようございます。恐れ入ります。ありがとうございます。失礼します。承知しました。少々お待ちください。すみませんでした」


弊社「行動人436号」より転載。一部加筆しました。

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