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ビジネス演習室 営業編 応酬話法を捨てよ。質問で局面を打開する!

商談で、練りに練った用件はお客様にも好感触のようだが、「検討してこちらから連絡します」と言われたらどうしますか? 「ご連絡お待ちしています!」と答えるか、「いえいえ私からご連絡いたします」と答えるか。 商談好転のターニングポイントは「質問」です。※演習シート付


用件がヒットすれば採用されるか?

練りに練った用件をぶつけ、それがお客様の問題点にヒットしても、おいそれと採用にはなりません。人問は理屈で理解しても、感情がOKしなければ決断しないからです。

けれども質の高い用件ほど確実に、「この人は自分(当社)のことをよく考えてくれているなぁ」という好印象を得られることでしょう。

しかし好印象は持ったものの、「はい、採用します」と簡単には言えない。苦しくなったお客様はあいまいな言葉で濁してくることが多いのではないでしょうか。「検討してこちらから連絡します」という返答がその代表格です。

ここで多くの営業パーソンが、次の二通りのパターンに陥り、玉砕します。

パターン①「ご連絡お待ちしております!」と真に受け、その後の音沙汰なし。

パターン②「検討する」が逃げの口実だと悟り、「いえいえ私の方からお伺いします」と防衛に走る。

どちらも、まずうまくはいかないでしょう。

 

 質問が商談好転のターニングポイント

ではどうすればいいか簡単です。質問するのです。何を質問するのかというと、「検討しておく」のレベルです。

通常「検討しておくよ」と言われれば「どれくらいの確率でOKなのだろうか。確率をアップするにはどうすればいいのだろうか?」と疑問に思いますよね。にもかかわらず、先述のパターンのように対応してしまうのは、実は、相手の状況など関係なく、ただ自分が採用されたい、あるいは商談を終わらせたい、と思っているからなのです。

もしここで、「と、おっしゃいますと、前向きにお考えくださるということでしょうか?」と踏み込めば、「いや待ってくれ、そういうつもりで言ったんじゃないよ」と思わず本音が出て、採用に至るにはまだいくつかのハードルがあるということがわかるのではないでしょうか。

そしてここを突破口に「ご提案の内容に、何かご不明な点がありますか?」と質問を重ねることで、相手の事情=超えるべきハードルは何かが見えてくるのです。

そこでこの「質問で局面を打開するための演習シート」を使い、お客様のあいまいな反応に対して、バッと質問で踏み込めるようにトレーニングしましょう。

商談スキルの習得は頭の中だけで行っていても上達にはつながりません。実践で何度もアウトプットを繰り返し、頭と体がつながって初めて、成果に結び付くようになることを覚えておいてください。

あなたはこれを、今日から始めますか? それとも明日から始めますか?

 

※この記事は弊社行動人442号より転載・一部加筆いたしました。

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