「安全体質」に変わるための第一歩
組織を人に見立てると、組織文化はその人の体質とも言える。なぜその体質になっているのかの根本要因を見つけて対処しなければ変えることは難しい。人の体質の根本的解決方法は「バランスの良い食事・適度な運動と適切な休息をきちんと取りつづけること」だが、組織文化ではどうだろうか。
安全第一の組織文化をつくるために、そもそも組織文化がどのようなメカニズムで作られるのかを考えてみたい。そのメカニズムを活用すれば、安全第一の組織文化へと変わることが可能となるはずである。
組織を人に見立てると、組織文化はその人の体質とも言える。なぜその体質になっているのかの根本要因を見つけて対処しなければ変えることは難しい。人の体質の根本的解決方法は「バランスの良い食事・適度な運動と適切な休息をきちんと取りつづけること」だが、組織文化ではどうだろうか。
私達は正論や理想論について問われると、決して意図的な嘘をついているわけではなくとも、「建前としての判断基準」や「一時的な判断基準」に基づいて解答することが多い。安全文化は「建前」によって決定されるわけではない。実際の「本音」によって形成される。定量診断の弱みをカバーする定性診断をお勧めする。
組織の中で、自然発生的に仲の良いグループ(非公式組織)が生まれることがある。非公式組織の中でもメンバーが集まれば、愚痴も言うだろうし、組織に対して建設的な意見交換もあるだろう。 つまり本来なら、公式な組織のルートで行われるようなコミュニケーションがあったり、...